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主な収蔵作品ご紹介
「色絵秋草菊花文輪花鉢」工芸作品
柿右衛門(かきえもん) 作
江戸前期末「色絵秋草菊花文輪花鉢(いろえあきくさきくはなもんりんかばち)」


元和(げんな)3年(1617)、初代柿右衛門(実名・酒井田喜三右衛門(さかいだきざえもん))が有田の南川原(なんがわら)で開窯(かいよう)。寛永(かんえい)(1643)の末か正保(しょうほう)の初め、中国人より学んだという人の秘技を入手するため訪ねて行き、何度も失敗を重ね苦心の末「赤絵磁器(あかえじき)」の成功に始まります。
白い磁肌(じはだ)に目も鮮やかな赤絵を描き出したその技法は、厳重に漏れないよう酒井田家だけに代々受け継がれ「柿右衛門」と呼ばれました。しかしこの技法はあっという間に知れ渡り、更に開発され、初代の晩年には後に「濁手(にごしで)」と呼ばれる純白の素地(きじ)も作り出され、これにサッパリとした綺麗な文様をつけた色絵磁器が生み出されました。
作品は濁手の乳白色(にゅうはくしょく)の部分をベースに、右側より菊を始めとした秋草を配し、皿の中央部分に向かって伸びる葉の先端に蟋蟀(こおろぎ)が止まるという、詩情を感じさせる江戸前期末、初期柿右衛門の名品です。
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