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> 阪本繁二郎「能面」
坂本繁二郎(さかもと はんじろう) (1882-1969)
「能面(のうめん)」
昭和19年(1944)作。大正13年(1924)より3年間パリで過ごした坂本は、帰国後、東京在住を断り、自然豊かな郷里の筑後(ちくご)へ帰りました。そこで自然と向き合い“馬の坂本(うまのさかもと)”といわれるほど多くの「馬」の作品を描いてゆきました。
そんな坂本が太平洋戦争中から、挑んだ画題(がだい)が「能面(のうめん)」でした。大正時代に親友の詩人、三木露風(みきろふう)の勧めで坂本は“能”の大の愛好家となります。自らの芸術を能の持つ神秘的な幽玄(ゆうげん)さ、幻想美(げんそうび)を日本人の心で謳(うた)い上た「能面」のシリーズを約20年間に渡り発表し続け、今度は“能面の坂本(のうめんのさかもと)”と呼ばれるようになります。
展示作品の「能面」は現在知られている坂本作品の中で、能面をテーマにした最初の作品です。無表情な女面(おんなめん)を中央に表向きに配し、周りの裏返った三つの面は逆に人間的な表情を湛(たた)えている、という意味深長(いみしんちょう)で面白(おもしろ)い構図(こうず)になっています。
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