「涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)」(仏教)
昭和46年(1971)作
インドの北東部、ネパールとの国境近くにあったクシナガラの沙羅双樹(さらそうじゅ)の陰(かげ)で釈迦(しゃか)が悟(さと)りを開いてから、46年目の紀元前(きげんぜん)543年2月15日の夜、明け方近く西の空に満月が落ちかかる時、釈迦は入滅(にゅうめつ)されました。
この煩悩(ぼんのう)を断(ことわ)って絶対的な静寂(せいじゃく)に達した涅槃(ねはん)は、仏陀(ぶっだ)としての仏教における理想のお姿であり、また絶対平和の象徴(しょうちょう)として、花のような柔らかさと、美しさと、安らぎの姿として表現されています。